カフェカルチャーが
飲食店の地位を
刺激的に塗り替える

RECRUIT

カフェカルチャーが
飲食店の地位を
刺激的に塗り替える

まるでアートを作るように、
表現活動のように飲食店を作る。
それは人と人の個性がぶつかり
進化していくインスタレーション。

有限会社テーブルモダンサービス

日本のカフェカルチャーを語る時、まっ先にその名が挙がるのは、間違いなくこの人、山本宇一さん。氏が1997年、駒沢公園のほど近くに「バワリーキッチン」、2000年表参道に「ロータス」をオープンした頃の若者たちの熱狂は、今や語り草だ。スタッフはモデルや女優の卵、来る客もミュージシャンやクリエイターをはじめ、そんな彼らと繋がりたいとワクワクしながら、長い列に並んでまで集う人々。そんな熱のこもった光景が、夜な夜な繰り返されていた。あれから20年の月日が経ち、カフェはすっかり当たり前の存在になった。山本さんもまた、数々のお店や場のプロデュースを手がける街の仕掛け人として、さまざまな事業へ領域を広げている。

会社というより、
仲間が集う
レーベル的な感覚。

 

▲「ずっと自分のお店にいる、一番の客でもある」という山本宇一さん。「だから現場が何に渇いているのか、最初に気付くのも僕なんです」

 
「自分たちのキャラクターでいうと、もちろん飲食が本業で、具体的なプロジェクトはお店を作ること。でも音楽、ファッション、アートのジャンルの仲間がたくさんいるんで、多岐に渡って彼らと一緒に、いろんなことはしてる感じですね。そういう意味で自分たちのやっていることは、普通のフードビジネスとは違いますよね」
 

▲グラフィックやインテリアデザインもheadsの店作りにおいては重要な要素。表参道「ロータス」にて。

 
氏が20年前に自身の会社「heads」を立ち上げたのも、洋服のデザイナーやアーティストたちと一緒になって、レーベルを作るような発想だったという。

「実際に飲食店を作るというのは、グラフィックも、インテリアデザインも全部必要な要素。だからそういう仲間たちとチームになって始めたことが、なんとなく会社になっていった感じなんです。今は20年経ってますからコアな人たちは固まりつつあるけれど、いつも新しい人たちも取り込みながら。いろんな才能やセンスを持つ人が集って何か活動をしようとする時、何が一番リアリティがあるかって、やっぱりこういう場所(飲食店)なんですよね」

 

店は、完成してからも変化する
インスタレーションアート!

 

▲「ロータス」は入ってすぐのメインステージがキッチン!働くスタッフたちの様子を見てから、地下の客席へ。

 
現在、コンサルティングやプランニングを手がける「heads」と、飲食店の運営を行う「テーブルモダンサービス」、ふたつの会社の代表を掛け持つ山本さん。だけに人材の幅も広く、会社の中には店を作るクリエイターやデザイナーだけでなく、ホールスタッフも、料理人も、バリスタやパティシエなどもいる。

「そういうお店のスタッフも進化していけば、たとえば自社ブランドでデザートを作るチームに参加したり。なのでもちろん仕事なんですけど、みんなの創作活動、表現の場所なのかなと。だからここロータスが、渋谷や新宿にあったりはしないんです」

「1軒1軒、全てのお店が作品」と標榜する山本さん。ただ、いわゆるアート作品との大きな違いは、時を経ていくたび変化していくところだという。氏が「インスタレーション的でもある」というゆえんだ。
 

▲地階へと続く階段が、これから何かが待っていそうなワクワク感を助長させる。

 

「先端、異端と呼ばれる人たちを惹きつけて、時代の新しいことを作っていく。すると、自ずといろんな人たちがシンパシーを感じて、コミュニティができ、お店としてどんどん成長をする。お店がそうなる一番は、やっぱり個人の力だと思う。それは僕だったり、もちろんお店のスタッフもそう」

だからこそ、山本さんがスタッフに求めていることも一目瞭然だ。

「僕はみんなに『ザ・従業員じゃない人間になれ』といつも伝えてます。個人の主体性によって、いろんなことを決めたり、考えたりして、働くことが大事だと」

逆にいうと、個人に采配が与えられているのが、ここで働く醍醐味と言えるだろう。

「みんな、そうすべきだと思うんです。たとえばお店に行って、スタッフが自分でいろいろ感じて接してくれると、質が違ってくるんじゃないかなと。ここにいる時間もそうだし、メニューとかもそうだし。心あるお客さんだと、匂いを感じてくれるはずだから」
 

▲個性豊かなスタッフこそが、この店の空気を彩る存在。

 

さらにスタッフにはこんなことも話すという。

「『お店は自分たちのステージだから、一番いい服着てこい』って言います。彼氏や彼女の親に会う時とか、初めてのデートに着ていくような服を。もちろん働くわけだから実際には難しいかもしれないけれど、そのくらい気持ちで、と。そうして長く続けていくスタッフは、個性も豊かに磨かれていきますよね。彼らにとっても、最初はいろんな動機があったとしても、そういうことが楽しいと感じれば、やりがいにつながると思う」
 

長く続けられる
大人の仕事として

 

▲スタッフの年齢層は幅広く、中には外国人の姿も。

 
「東京は若い子が主力ですけど、欧米では飲食業って大人の仕事なんです。パリなんか行くと初老のギャルソンがいたりね。当然20歳と30歳とでは経験の質が違うし、40歳だからこそ生まれる引き出しもある。突き詰めていくと飲食業は、人と人の仕事。だからこそ、歳をとるほどこういう仕事の良さが分かってくる」「やっぱりお店で有名なスタッフっていうのは、街の顔なんですよね。あの人に会うために、あの街の、あの店に行く。すると結局、そこに大人がいるというのが、本当に価値がある。若い人には若い人の感性があるように、大人には大人の感性がある。それぞれが一緒に考えることができる。だからうちの店は客層は幅広いんだと思います」

長く、大人になってからもできる仕事。実際に、結婚や出産を経て戻ってくる率が高いという。

「むしろお母さんになった時に、ちゃんと自分たちがここでやってたことを誇れる。あるいは、いいお母さんになるためにも頑張る。もちろんお父さんもそう。うちは若い人だけの職だと思ってないし、いろんな世代の人たちが働いてることで、いいこともある。それもやっぱりみんな“従業員”として働いてないから。同じ価値を持ってる子が集まっているんだと思います」

 

飲食という仕事の持つ
ステータスを上げたい

 

▲現場の運営で得た知識や経験を、コンサルティングやプロデュースに生かす。

 
未来に向けて試みているのは、日本の飲食という仕事の持つステータスを上げること。

「日本には、水商売と言われるようにネガティブなイメージもあるし、大学を出て飲食店に就職するっていうと、家の人はだいたい反対すると思います。でも本来は逆で、頭のサイクルが早い感性の豊かな人こそ、この仕事に参入することはチャンスだと思うんです」

理由のひとつは日本の飲食業こそが、これから海外に出ていける数少ない業種であること。「今、ニューヨークなんかではレストランが一番偉いんです。その次がアートで、ファッションはその次とか。また日本の飲食店は、海外の人たちも価値を認めている。なので優秀な人がこういう業種に参加すると、世界に進出できる可能性が出てくると思うんです」

さらにリーシングの面からも今、必要性が高まっているという。「以前は飲食って、物販に対して1割程度あればいいじゃないかと言われていたのが、今はひとつの商業施設に半分くらいあることもある。むしろ飲食で人を集めて、彼らに物を売るという流れになっています」

食べることは、人の根源的な欲求であると同時に、時代の気分や美意識を表現する手段でもある。そんな可能性を秘めた飲食業のトップランナーとして彼らが、今までも、これからもシーンを牽引していくのは間違いない。

 

▲▲2000年当時、表参道の地図を塗り変えた、エポックメイキングなカフェ「ロータス」の功績は絶大だ。

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