建築事務所の
枠に留まらない、
建築事務所。

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建築事務所の
枠に留まらない、
建築事務所。

建築事務所がカフェを運営!?
設計以外にも関わることで
体温を増す空間デザイン。

SUPPOSE DESIGN OFFICE

建築家・谷尻誠と吉田愛が主宰するサポーズデザインオフィスは、今最も勢いのある建築事務所のひとつだ。建築業界だけでなく様々な業界から注目を集める理由は、類稀なる空間デザインセンスとともに、建築事務所としては類をみない新たな試みを実践しているからだろう。例えば昨年春よりオフィスに併設させた飲食店の運営を開始した。そして今年は工務店も立ち上げるそうだ。業種の壁を軽やかに飛び越えるボーダーレスな建築家集団。その真髄を共同代表のふたりに聞いた。

 

Want to(やりたい)を
Have to(やらなければならない)に変換する。

 

▲サポーズデザインオフィス共同代表の谷尻誠氏と吉田愛氏。
▲2017年の春よりオープンした東京オフィスに併設された「社食堂」。心地よい日差しとコーヒーの良い香りが漂う。

建築専門学校の同期であった谷尻誠氏と吉田愛氏のふたりが主宰するサポーズデザインオフィスは今年で18年目を迎える。現在では広島と東京にオフィスを構え、総勢35名のスタッフが所属。過去の実績としては個人住居から集合住宅、商業施設に公共施設、さらにはアートインスタレーションからプロダクトデザインまで、と多岐にわたる。そして昨年、東京オフィスの移転に伴い、建築事務所としては異例の飲食経営を開始した。そのこころは「自分たちのやりたいことを自分たちでやってみる」というシンプルなものだった。

谷尻誠氏(以下、谷尻)「これから仕事は楽しくやっていこうと吹っ切れた感じはありますね。18年間走り続けてきて、これからも走ることはやめないんですけど、いかに自分たちらしく楽しく仕事ができるか、ということに立ち帰った気がします。こっちが楽しめてないのに良い提案できるわけがないよね、と」。

吉田愛氏(以下、吉田)「今まで結構がむしゃらにやってきたのですが、それらは全て頼まれた仕事。楽しく仕事をするって、簡単な仕事や楽な仕事を選ぶということではなくて、自らリスクを負ってチャレンジすること。自分たちがやりたいと思うことを自分たちで実践してみる。そんなフェーズにきたと思っています」。

谷尻「普段の仕事も十分楽しいんです。設計自体が大好きなので。でももっと楽しむために、やらなくて良いこともやろうぜ!って」。

そんな彼らにとって設計業務以外の領域に飛び込むことは「英会話やジムに通う感覚と同じ」だそうだ。

谷尻「やってみたいとか、いつかやりたい、とはみんな言いますよね。でも実際にやっちゃう人はごく少数。僕らの場合はそのやりたい=Want toを、まずやると決めて、やらなけばならない=Have toにしちゃいます。そうすれば自ずと、実現するための”仕組みをデザイン”することになる。この『社食堂』はまさにそれです」。

『社食堂』とは、会社の食堂+社会の食堂をコンセプトに、サポーズデザインオフィスが運営する飲食業態だ。もともとは自社スタッフの乱れた食習慣を改善するために作ったものだったという。そのため、カフェがオフィスに併設(というよりも同じ空間に同居)している。

谷尻「良質なアイデアを産むためには良質な体づくり=細胞づくりが必要です。その細胞を作るのは食事。よって、社員の健康管理をする”仕組みをデザイン”したわけです。そしてそれを一般にも開放することで、二次的効果もたくさん出てきています」。

吉田「まずは社内スタッフと一緒にごはんを食べる機会が増えたので、スタッフ間の距離が縮まりました。料理自体も「おかん料理」をテーマに腕利きのシェフが栄養バランスも考えて作っています。外出先で仕事が終わっても(おいしいごはんがあるから)帰って来たくなるというスタッフの声も耳にします。そしてそれは社内に限った話ではなくクライアントも同じです」。

谷尻「”事務所に遊びに来てください”という言葉はよく聞きますが、実際は行きづらいですよね。でもうちの場合は、おいしいごはんを一緒に食べましょうよ、と胸を張って言えます」。

同じ釜の飯を食うことで生まれる一体感。それは社内だけでなくクライアントにも、そして社会にも有効なのだ。オープンして8ヶ月、すでに地元の方々の憩いの場となり、近所の会社の食堂にもなっているという反響ぶりがそれを物語っている。

クライアントワークとオウンドワークを
両輪で回すことの意義。

 

▲「社食堂」のキッチン奥に広がるオフィス空間。オフィスというよりも図書館のような開かれた雰囲気。
▲所狭しと置かれた模型も、コーヒーや食事の香りをまとうと、体温が感じられるから不思議。

『社食堂』は運営業者を入れることなくサポーズデザインオフィスが自社で運営している。建築事務所が飲食店を経営しているのだ。さらにサポーズデザインオフィスは関連会社として不動産会社も設立しており、今年は新たに施工会社も設立する。

谷尻「設計の過程でもっとよくしたい!と思いながらも予算がブレーキをかけてしまうことが多々あります。でもそれが自分の会社だったら多少のリスクは覚悟して“攻める”ことができます。その方が自分も納得できるし、なによりクライアントが喜びますよね」。

その思いを実行に移すきっかけとなったプロジェクトこそ、広島県尾道市にある複合施設ONOMICHI U2の設計だったと吉田氏は言う。

▲2014年3月に開業した宿泊施設やレストランなどが共存する複合施設ONOMICHI U2。サイクリングロード瀬戸内しまなみ海道の起点、尾道のシンボル的存在に。

吉田:「現地の人から『この施設を作ったことで地域が変わった』という言葉をいただき、これこそやりがいのある仕事だと感じました。これからもそのような場を作っていきたいと強く思うようになりました。でも建築設計は基本的に受注ベースなので依頼されないと実現しない。自分たち主導でどう実現するかを考えた結果が今の仕組みです」。

谷尻「これからは自分たちで場所を見つけてきて、自分たちで設計して、自分たちで施工して自分たちで運営することもできるようになる。それでお客さんが来てくれれば自分たちだけで生きていける仕組みが作れます。クライアントは自分たちになります」。

それはクライアントの立場を理解・体験することでもあり、結果的にクライアントワークの提案力が増すことに繋がる。それこそがクライアントワークとオウンドワークを並走させる意義だという。

好きこそ無敵。
あとは人間力。

 

▲「社食堂」のシェフと談笑する谷尻氏。
▲オフィス内中に置かれているスタッフの趣味グッズも「楽しい仕事」の一部なのだ。

現在、サポーズデザインオフィスは設計スタッフだけでなく、社内のプロジェクトを整理するプロジェクトマネージャーも募集している。さらに来年には、本社の広島オフィスにホテル機能を付加する新プロジェクトも進行中とのことなので、今後様々な人材を募集していくことになるそうだ。その人材募集において共通して求められる人物像を聞いた。

谷尻:「まず、利己的ではなく、利他的な人。建築のお仕事は基本的にクライアントワークが主になるので、自分のためよりも誰かのため、そのためであれば人がやりたがらないことも率先してやる、それを楽しめる人でないと厳しいですね。あとはリスクや負荷を好める人。そんな人が楽しめる人だと思います。リスクがないと感動もないので」。

吉田:「正直、迷っている人は来ないでください、と言いたいですね。いろいろ楽しそうな話をしましたが、設計の仕事は結構しんどい。どうしてもうちで働きたい!という強い思いを持っていることが絶対条件です。ついこの前まで、うちは全て広島採用でした。それでも良いという覚悟を持ってきてもらいたいです。今では東京採用もありますが、基本的なスタンスは変わっていません」。

その覚悟さえあれば、あとは「人間力」だそうだ。

谷尻:「建築の専門的な知識や技術は、設計スタッフにはもちろん必要ですが、それ以外の方々には深く求めません。ただ、やはり建築が好き!という思いは持っていてほしい。好きこそ無敵なので。あとは仕事を”仕える仕事(シゴト)”から”私ごとの私事(シゴト)”に変換できる人。そのスタンスで仕事に関わる人は温度が違う。そしてその温度はクライアントに届くんです。それが届いて初めて『ありがとう』って言ってもらえるので」。

吉田:「雇われている状況でも、そんな思いを持ってもらえるために私たちができることはやり続けるつもりです。でも最も大切なのはご自身の思いです」。

建築設計業の枠を超えながらも、建築家を名乗り続けるふたりの言葉はシンプルで明確だ。多様性と同時に一貫したストーリー性も求められる昨今のクリエイティブ・マーケットにおいて、サポーズデザインオフィスに注目が集まることにも納得がいく。

「この環境(会社)を使い、良質な職権乱用をしてほしい」。それはふたりが常日頃からスタッフに言っていることだそうだ。建築を軸に新しい価値を提案したい、そう志す人にとって、サポーズデザインオフィスは格好の住処となるはずだ。

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