まだ世に知られてない
美しい家具を継承すること

RECRUIT

まだ世に知られてない
美しい家具を継承すること

古い家具を買い付ける、だけじゃなく。
今の時代に沿わせてあたらしくつくる。
そこに必要なのは、目利き力と掘る力。

株式会社コンプレックス ユニバーサル ファニチャー サプライ

この世にあまたある、何百年も前からつくり続けられたきた家具。その中からこれぞというものに目を付け、あらたな時代の価値を見出し、きれいな光を当て、消費者に伝える。そうした一連のことは、いわゆる「目利き」と呼ばれる人の仕事があるからこそ。そこでふと思う。じゃあ目利きには、どうすればなれるのだろう。オリジナル/オーダー家具の企画、販売や、輸入タイル・照明などの代理店業務を行っている「株式会社コンプレックス ユニバーサル ファニチャー サプライ」の木村ユタカさんが、そのひとつの道を指し示してくれた。

ならば、つくればいい。
家具のリペアから
生まれた逆転の発想

 

▲広い店内には、家具だけでなく、照明やタイル、センスをうかがわせるあらゆるものが散りばめられて。

「毎月、コンテナで5〜600くらいの家具が入ってくるんですよ。それを10人かがりで8時間位かけて下ろして、エンエンと修理する。21の何も分からない男が、です」

木村さんが「目利き」となる、最初の第一歩。ひも解けば、アンティーク家具の修理工として働き始めた頃までさかのぼる。

「修理はもちろん、中にはテーブルなのに天板がない、脚がない、そういうのも入ってるんです。すると図面から起こして、職人さんに指示しなきゃいけない。そしてできあがってきたものに、雰囲気を出すための加工もまた、僕の役割になってきて。そういうことを、ずっとやり続けてきたんです」

やがて、それを売るための営業まで任されるようになった木村さん。そうした無茶振りとも言える経験のひとつひとつが、まっすぐ今の仕事に、すべからく生かされている。

「最初はイギリスやフランスのディーラーから仕入れた家具を売っていたんです。ただアンティークはすごく貴重なものでも、一個売ったら終わり。だからそういうものを、自分たちでリプロダクションするようになりました」

「たとえば、この棚」と言い、指差したのはウォールシェルフ。

▲ファッションデザイナーのトム・ブラウンも敬愛するフランスの建築家、ジャック・アドネがデザインしたウォールシェルフのリプロダクト品。

「かっこいいけど、もともとは使いようがないんですよ。なのでオリジナルをモチーフに、今の人に向けて使い勝手がいいようにするには、どういう方法があるだろうって。じゃあ、飾り棚として考えてあげて、見栄えをもっとよくしよう。単純なコピーではなく、リモデルしながら、つくりあげていくんです」

そして、木村さんは純粋に問いかける。

「それが一番いいと思いません?カッコいいものがあれば、それを継承しないと。じゃないと、辻褄が合わないと思うんですよね」

興味のあることを
ひたすら掘る

 

▲もと馬車を作っていた会社が始めた高級家具メーカー「DUNBAR」のカタログ。当時作ってた職人を突き止め、リプロダクト品を販売したが「早すぎて全然売れなかった」(笑)。

では、肝心なその「カッコいいもの」を選ぶとき、木村さんは何を基準にしているのだろう。

「勘ですね(笑)。普通の人は、いわゆるみんなが知ってる“ザ・アンティーク”を買う。多分それが、ステータスだから。ただ家具なんて山ほどあって、何千何万と見ていると、それだけじゃないんです。みんな知らないものにも、これは貴重だ、カッコいいなと思うものがあって。そこに着目するのは、この仕事において大切なことですよね」

その着目したものを、とにかく調べまくる。

「デザイナーが分かったら、つくっちゃダメじゃないですか。だから工場から、デザイナーから、メーカーからぜんぶ調べる。そうして現場までわざわざ行って、子孫に会って、許可をもらって、いざつくろうと思って契約書を送ったら、その段階で『サインできない』って言われるようなこともある。だから、無駄なことも多い。何かしら面倒くさい」

隣で聞いていたスタッフの清水友紀子さんが、付け加える。

▲木村さんの右腕として、さまざまなリサーチや、交渉ごとのサポートをする清水さん。

「木村から投げかけられたものを、ひたすら掘って、広げてみる。オリジナルの魅力を残しつつ、いい意味で今っぽくアレンジを加えられないか試行錯誤の日々です。私たちスタッフに意見を求められることもあります」

その苦労たるや、一筋縄ではいかないだろう。

「ただ私は、他の会社と違うのがそれかな、と思っていて。知らないものやことに触れる機会がとても多いです。決してわかりやすいものばかりではありませんが、本当に好きな人が共感してくれる。そういうところに、うちの個性があるかなと」

▲社内には、古い雑誌から生地サンプルまで、いろいろな「掘る」ための資料がストックされている。

しかも少人数ゆえ、チームみんなでおたがいの仕事をフォローしあう関係性が生まれているという。

「たとえば営業と言ってもお客さまと話すだけじゃなくて、そこから今、どういうことが流行ってるかを聞いて、それを社内で共有するっていう動き。必要なのは、洋服から空間からインテリアから、人が興味持つものに対して、『それはなぜだろう』って考える力だと思います」

さらに企画営業の川島直弥さんも加わる。

▲(写真左)企画営業の川島さん。(写真右)イームズなど有名デザイナーが一同に会する貴重な雑誌のポートレート。

「よく木村から『会社は何もしない、お前がアグレッシブに動け』って言われます。言い方悪いですけど、土俵はあるんです。木村が積み上げてきたものが。そこをちゃんと咀嚼して、どうやって落としていくか。どういう人に、どういうふうに伝えていくか。それには、知識もちゃんとついてなきゃいけない」

木村さんはそんなふたりの言葉に、我が意得たり!とばかりに微笑む。

「そう、知りたいなって思えるかどうかですよね。そこには、ちゃんと意味がありますから」

木村さんが描く今後の野望は、ズバリ海外進出だ。

「うちは家具屋じゃないですか。それに派生して照明とタイルもやってますけど。ただインテリアをやってるからって、カフェをやろうとは思わない。家具で、もっといろんなことができると思っていて。そのひとつが、デザインしたものを、日本という小さいマーケットだけじゃなく、世界に広げること。日本でつくって、外国人に買ってもらうのがベストですね。貿易赤字だから、黒字転換しないと(笑)」

あそこに行けば、いいものが見られる。新しい何かに出会える。そんな気持ちを掻き立てることを、日々考えているという。

「それは、僕らの使命ですよね。そう思ってます」

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